はじめてのGTD ストレスフリーの整理術
IDEA*IDEAで紹介されていて、結構よさそうだったので買ってしまいました。
さてようやく出来ましたよ、「はじめてのGTD ストレスフリーの整理術」。デビッド・アレンさんの初の著作ですね。GTDのやり方がステップごとに詳しく書いてある、GTDの入門書という位置づけです。
上記引用文の通り、GTDをはじめるにあたっての入門書かつ王道の本です。「GTDなるものをやってみたい」と考えている人は、まずこの本から読むことをお勧めします。
GTDを簡単に説明すると、
- 収集 (タスクのメモを inbox に貯める)
- 処理 (inbox を空にする)
- 整理 (最適な受け皿(リスト)を用意し、振り分ける)
- レビュー (カレンダー・ToDo のチェック)
- 実行 (そのときの最善の行動を選択する (整理したリストの中から))
うーん、簡単にまとめすぎてちょっとわかりづらいですね。どんなことをやるのかは実際に本を読んでみてください。
GTDの効用
私自身、この2ヶ月ほどRemember The Milkを利用しながらGTDを実践してきたのですが、利点として、
- 「仕事」が「見える化」できるようになった。
- 漫然と「仕事が溜まっている」「忙しい」ではなく、「どのぐらいの仕事を」「いつまでに処理すべきか」、見渡せるようになった。
などがあります。
たいしたことでないことも「収集」しておいて、空き時間ができたら、そのリストの中からやれるものをみつけて実行。→「いつかやる」と考えていて結局やらないままでいたことが、実行しやすくなる環境になりました。
時間を有効に使えるのと、タスクと時間配分を今までよりうまく処理できるようになったのが利点ですね。
GTDを実践する上で、ちょっとしたTips
タスクは、「名詞」でなく、「動詞」になるまで細分化する。
→大きな括りでは、何を「実行する」かわからなく、その場で考え直す必要があります。時間の見積もりが難しいです。
- 企画書提出
ではなく、
- 企画書の方向性を考える。
- 項目を5つ以上洗い出す。
- それぞれについて、本・ウェブで調べる。
- 案を3つ程度に絞る。
- 企画書の構成を考える。
- 内容を執筆。
- 企画書を提出する。
程度にまでタスクを分割化します。
Remember The Milk を使っているのなら、上記の分割化されたタスクに「企画書」というタグをつければいいでしょう。
私の Remember The Milk を使っての GTD 活用例
- 「収集」は、パソコンの前にいるときは、Remember The Milk サイトを開いて、出先では iPhone の Remember The Milk アプリでともかく気づいたことを入力します。
「いつかやる」タスクは「期限なし」として入力しています。 - 「処理」は、大体「収集」と同時にやっています。
- 「実行」&「レビュー」、一日の始まりや、一つのタスクをやり終えた後は、常に「期限切れ」「2日以内」のスマートリストを見て進捗と次にやる行動を確認します。
- 「レビュー」、毎日「一週間以内」スマートリストをチェック。
「期限切れ」「2日以内」「一週間以内」は、Remember The Milk の RSS フィードをリーダーに読ませるようにしているので、毎日忘れずチェックできます。 - 「レビュー」その2、週に1回は全てのタスクを見てレビュー。
リスケしたり、「いつかやる」リストの中から「タスク」に昇格させたり、あるいはもうやらなくてもいいやと思うものは削除したり、など。
また、極私的 Remember The Milk 利用法として、優先度は「1」と「2」は、文字通り優先度を表すものとして使い、優先度「3」は自分で設定した締め切り(「1/20 プロジェクトA RC版カットアウト」が優先度1だとしたら、「1/10 モジュールAを完成させる」「1/20 モジュールAとモジュールBの結合テスト」など)、優先度「4」は、「この日までにやっておけたらいいな」みたいなことに設定しています。(例えば hogeについてのブログ記事を投稿する、とか)
いきなり「GTD」などという新しい概念を導入するのは敷居が高い、と感じる人は、まずは「仕事が10倍速くなる! スピード手帳術」を読むことをお勧めします。
手帳の効率的な使い方を書いた本ですが、ToDo、タスクの収集・一元管理・タイムマネジメントなど、GTDに通じるものがあります。この本もお勧めです。
私としては「スピード手帳術」の方に軍配を上げる。その理由は、難易度。ハウツー本の役割は、なんだかんだ行ってもHowを伝授すること。その点を考えれば、Howの項目は少なければ少ないほどよいし、実現可能性は高ければ高いほどよく。そして効果が現れるまでの時間は短ければ短いほどよい。
その点、「時間投資法」に限らず勝間本は実際にやってみるのが案外難しい。「スピード手帳術」が一冊丸ごとかけて紹介していることは、勝間本においては「数ある項目のうちの一つ」に過ぎない。効果が現れるまでの時間に至っては、文字通り桁違い。「スピード手帳術」はその日から効果を確かめることができるが、勝間本の効用を実感するにはどんなに短くても3ヶ月、「これでよし」と納得するまでは年単位の時間がかかる。
最後に
「はじめてのGTD ストレスフリーの整理術」を一度読んだだけで「GTD 実践しています」なんて言ってはダメですよ。
2週間後・3ヵ月後に読み返してレビューする、それこそが「GTD」です。
最後に、タイムマネジメントや効率化に関係する書籍を紹介しておきます。
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コメント
こんばんは。 今年もよろしくお願いします。
スゴイですね~さすがマーマー・ヨ様!
ブログの内容の充実ぶりにただただ驚くばかりです!
整理・整頓が苦手、仕事も溜まりがちな私は数年前からこの手の本をよく立読みしてますが、「ストレスフリーの・・・」なんてタイトルには惹かれます。(ここに問題が・・?)
なるほど、タスクは動詞になるまで細分化ですか・・・さ、参考にします。。
でも、どうやら私はレビューができてないよう。。
が、がんばります。。
\( @ ___ @ )/ ~~
投稿: おてあげ君 | 2009.01.25 00:08
コメントありがとうございます。
GTD、ホントにいいっすよ。
・「何を」「いつまでに」やるのか視覚化されるので一日の計画や進捗が見えやすいですし、
・全てを GTD(メモ・ソフト)に記憶させるので、「なんかやらなければいけないことがあったような・・・」とか「今日は何をやらなければいけないんだったっけ?」などと思い出したり、極論を言えば自分の頭の中に記憶させる必要がないですし、
・使える時間に合わせて、どのタスクをやればいいかすぐに決定できますし(一番上にリストアップされているものをやればいい)。
去年の秋~冬の過密スケジュールをなんとかこなせたのも GTD のおかげだとおもっています。
もし興味を持ちましたら、私のブログからクリックして「はじめてのGTD ストレスフリーの整理術」買ってくださいね。(・ω・)ノ
投稿: マーマー・ヨ | 2009.01.26 17:57
使える時間に合わせて、どのタスクをやればいいかすぐに決定できる、というのがいいですね。
いちいち都度迷ったり考えたりする手間が省けるのがありがたいです(?)
(優柔不断なA型の私にはとくに。。)
\( @ ___ @ )/ )))
投稿: おてあげ君 | 2009.01.27 23:12