勝間和代「断る力」「目立つ力」書評
「断る力」のエッセンスは、「コモディティ(commodity)になるな。ヴァーサタイリスト(versatilist)を目指せ。」これに尽きます。
誰がやっても結果(出力)が同じものは極力断って、自分しかできないもの・自分がやる価値のあるものに時間と労力を費やせ、ということです。
確かにこの不況の中、commodityな商品しか提供できないとなると価格競争におちいって自分で自分の首を絞めることになります。
「自分しかできないもの」を持っているとクライアント(お客様)も自分に頼らざるを得ない、と。
しかしながら、今すぐヴァーサタイリストを目指すと大抵の場合うまくいきません。
周りから「なんで(彼|彼女)はいつも仕事を断るんだろう。」と思われますので。
まずは、自分でできること・自分でしかできないことをたくさんやって、「他人から見た自分の貯金」を増やし、周りから「これを断られたのは○○さんでなくてもできる仕事だからかな。」「断られたってことは、この仕事は利益を生み出さないからかな。」などと思われるように鳴らなければいけません。
本書「断る力」を読んで、どのようにして「断ることができる人間」になるか、ヒントをつかむのがいいと思います。
そのキーワードは「アサーティヴ(assertive)」。氏自身が本書のテーマと書いているように、「アサーティブ」をキーワードにして本書を読み解くと氏の考えが受け入れられると思います。
一方、「目立つ力」はタイトルにだまされます。
仕事や日常生活で目立つようになりましょう、のような内容と思いきや、実際の本書の内容は「ブログを作りましょう。」です。
ビジネス書・自己啓発書によく書かれている「インプットを増やす」だけでなく、「(ブログで)アウトプットしましょう」が本書の趣旨。
しかも、あまたにある「ブログ作成入門」と違って、ブログをやるに際して、どのようなコンセプト・内容(アウトプット)を目指し、読者も自分自身もウィン・ウィンの関係になれるか、に主眼を置いています。
つまり、「ブログをやること」が目的でなく手段としてかかれています。
kogaidanさんも「公言が特権でなくなった時代に - 書評 - 目立つ力」で
本書「目立つ力」は、ブログを本にしたという意味ではなく、なぜブログを書くべきなのか、書き続けるべきなのか、そしてそのためにはどうしていけばいいのかという、ブログの why & how を示したという意味におけるブログ本。
と書いています。
「ブログをやり始めたけど、最近書くことがない」のは、コンセプトが明確でないから。「自分のブログの読者が少ない」のは、記事(アウトプット)が、読者をわくわくさせるもの・読者のためになるもの(読者目線)ではないから。
ブログをやり始めて、いまいちうまくいっていない人は、ぜひ本書を読んでブレークスルーを見つけてください。
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